さよの巣

おたくの駄文

ミュージカル「ヴェラキッカ」感想


ヴェラキッカ感想まとめ。配信の感想→現地観劇の感想の順。自分の初見の感想は大事なので!!!

ネタバレ!!!

 

 

 

初見の感想走り書きです


ノラ様のお衣装と髪型どんどん変わるのって、見る人にとってノラ様が同じじゃないから…なんだろうな。キャンディを連れてきたのだって、失った愛する人とノラをすぐに重ねることができそうだったから…なんだろうな。

ノラが死ななかったのもみんなの妄想が見せている姿だからで。不死とかの前に死なないもんな。幻想だからな!

美弥るりかさんがノラ様だったのほんとなっとく〜〜〜!

舞台のセットもハートだらけ。愛がいっぱい。スイートハート様…

最後のカイのイニシアチブ!あんなに優しいイニシアチブ今まであった? シオンはヴェラキッカの人全員に共同幻想を見せておきながら、自分だけはそれを見ることができなかった。自分が一番見たいはずなのに。みんなが見ているノラをそこにいるかのように空気を読んで行動してただけで、夢の中にいるみんなをずっと羨ましく思ってたはず。カイも優しい…優しいね。

創作物に愛を注ぐことを肯定してくれる作品だった。二次元のキャラクターだって、ファンが見る共同幻想みたいなものなんだよ。それをないものじゃなくて、ここにあるんだ。消えてしまうけど、気持ちは消えないんだ。実体がなくてもデータでもそれを好きだという気持ちは嘘じゃないんだって、そんな話だった。

ふせったー(2022/1/22)より転記
 
 

アーカイブで2回目みたので感想


ノラ様の性別ほんとにわからないようにしてあったね。彼でも彼女でもない男でも女でもない姉でもない兄でもない。
✥✥✥

キャンディ
お顔も声も可愛い。セリフが聞き取りやすい。養子に迎え入れられて戸惑いながらもダンスに参加するとこかわいい。でも単におしとやかな少女ってわけじゃない。平野綾かわいいな。いまだにハルヒのイメージしかなかったが、ミュージカル歌唱もうまい。ラスト近くの共同幻想の愛を肯定してくれるキャンディが好き。

ジョー
あゆ姉の喧嘩腰の歌が好きなんだ!今回もカイとケンカデュエットかっっこよかったです。カイと好き!嫌いでいい!からの襲いキッス笑った。コメディもやるんだ。どんどん歌上手くなってる気がする。
ジョーとカイはその後うまく行ったのかなーいってたらいいなー。

カイ
古屋敬多さん(33歳マジかもっと若いと思ったぞ)まっすぐさがすごい。潔癖で嘘がつけなくて素直じゃなくて真面目な性格が歌にも動きにも現れてた。歌声もほんとまっすぐ。「おとうとです!」ってかんじ。眉毛が独特な歪み方する。顔も好き。

クレイ
またまた繭期の大久保さん。お薬を飲まないことにするシーンや殺せ殺せの歌などなかなかの狂いっぷり。赤いソックスがアクセント。

マギー
斎藤瑠希さん。髪型面白い。デリコかよ!?でもあんまり名前関係なかったね。今後の伏線とかじゃありませんよね? 繭期の発作がダリちゃんそっくり〜。元気いっぱいだった。

ロビン
宮川おじさん。繭期の生徒たちとの歌すき。「ではおじさんが失礼して」のとこワロタ。ロビンがシオンに噛んでくれって言ったところ、あ〜あって思った。一緒に苦しんではくれなかったのね。でも罪の意識はあったから楽になりたかったのよね…。

ウィンター
ケリトン編集長。癖つよ〜w アドリブどんどん入れてそうな感じがあるので現地楽しみ。歌も楽しい。ノラ様刺すのお前かよ!しかも滅多刺し!ビックリした。

シオン
松下優也さん。2周見したら、シオンしんどみ増した。シオンはノラの歌も聞こえてないんだな…。そりゃ本とか読んじゃうよね。小さな初恋の歌がとても愛おしい。歌がめっちゃめちゃ上手い。声が透き通ってる。いっぱい泣いてた。

ノラ
美弥るりか様!顔が純白に光ってた。真珠みたいなお肌。汗かかないの? どんなウィッグも衣装も美しかった。ダンスのしなやかさ。殺陣もちょっとある。泰然とした立ち振る舞い。なのに華奢。体薄っっす。ヴェラキッカ家の愛を一身に浴びて輝いてました。こんなの好きになるやろ。
この性別不明で、ある意味誰でもない役に美弥るりかを見つけてきたことが奇跡。

✤✤✤


シオンとノラが再会するドライアイスもくもくシーンはめっちゃ宝塚感ある。
小階段やけど、大階段に見えた。

愛の証明。どうやって証明する?のロビンとノラのやりとりがツボだなぁ。愛の証拠見せてアユハピ?

なるほどTwitter見てたら、最後にカイがシオンを咬む←それはシオンのイニシアチブかも?という可能性あるのか。

んん。でもシオン自身がそれを思いついてたらとっくにやってそうだけどな…あれはカイ自身の意思だと私は思うけどな〜。
最初のシオンがカイを咬んだのは、エゴでもあると思う。死んでしまった人をまだ生きてることにするなんて。わがままで自分勝手だよ。しかし、たくさんの人がノラを見て話して愛してるのに、自分だけが会えない。なんて奇妙なんだろう。でもそれが自分の罰だ そんなことを思ってたんじゃないかな(妄想)

カイのイニシアチブは赤い照明じゃなかった。


今回はトランプシリーズのノルマほとんどなかったね。トゥルヴァンなし。君僕なし。我守護なし。星に手のポーズなし(?)。火災なし。ライネスあり。でも今回のライネスは…なんだろうか、ある意味みんなハッピーになれるイニシアチブだったね。全員に推しが与えられた。
けど聞いたことあるセリフはちりばめられてたね。とくにLILIUM。

LILIUMで「永遠に咲く花はない」とアイドルたちに歌わせて、アイドル人生の儚さをハロオタに突きつけた末満おじさんが、今になってステージ上にしかない偶像を愛してもいいのよ「夢の中でまた会いましょう」って言ってくれるようになったの。末おじに何があったのよ。

和田さんのスペース聞いてたら、ヴェラキッカから〜の再演LILIUMにもなんか含みがある様子だった。きっとただの再演じゃないんだ…こわい…
それはそれとして和田さんの音楽も天才。


キャンディがノラに「寂しそう」っていうのも別作品に似たセリフあった。そう言われたから、ノラは愛されるだけでなく、自分から愛してみようと思ったのかな。幻想が意思を持ち始めて、いままで「私が一番愛してる」マウント合戦していた養子たちが「愛してほしい」ゲームを始めたり、逆に愛が捻じ曲げられていることに気づいたりと、イニシアチブが綻び始めたのかもしれない。
なんでキャンディがノラにとって特別だったのかのは気になる。考察もいくつか読んだけど、んー?わからん。


リリーにはチェリーが、シルベチカにはリコリスが、ドには少年グスタフが、見えてる。

シオンがクランフェストでキャンディを見初めたのと、キャンディの実家の火事はどっちが先?火事やんな??!逆じゃないよね?
トランプシリーズでに冒頭に合流する子はそう仕向けられていることが多いのでちょっと恐い。いやさすがに今回は違うと思いたい。


これはアーカイブを一緒に見てくれた旦那が言ったんだけど。イニシアチブを解いたらノラの存在自体を忘れるかと思ったけど、いたことは覚えてるんだね。って。
確かにファルスくんは忘れさせる度にはじめましてのご挨拶してたわ。
記憶は消さずに幻想を見ないようだけする、というイニシアチブ?ご都合主義感は多少あるんかねー。


エピローグ。キャンディはなんでヴェラキッカ家を去ったの。しかも二度と会うことはなかった、とは? 伝聞でしかその後のヴェラキッカ家のことが分からないのはなぜ…とか邪推してしまう。う〜ん。考えすぎ?w

大阪公演は現地行けるので楽しみ。大阪公演も無事に開催されることを祈ってます。




雑感
家督争いは「仮面の男」ていう映画を思い出した。
・人によってその人の見たいように見える登場人物ってアンシーもそうだな
・子供の頃読んだ児童書で、ゾウのいない動物園のゾウ用の檻に、町の人達みんなが「ゾウいたらいいな〜」って思ったら本当にゾウがいた、というお話があってそれを思い出したりした。
ふせったー(2022/1/23)より転記




チケット確保していた公演が中止となりました(ノд<。)゜。


行けなくなった方からチケットお譲り頂きました。

 

ヴェラキッカ 2/5夜 見てきた〜!
配信のときに気づいてなかったこととか箇条書き


主観です。配信と変わってたとか言ってるけど気のせいかもしれないのであまり信用しないで下さい



キャンディのコート姿は最初と2幕の最初の歌のとき

ヴェラキッカのテーマのとき
カイめちゃキレキレダンスなのに笑顔なしなのが面白くて見ちゃった

客席からクラップ起こるの楽しい

ノラ様グロスツヤッツヤ

ノラのソロのとき
後ろで、カイと話してるシオンがめちゃ楽しそうでかわいい。口も動いてた。
カイの肩を後ろから押してるのもかわいい

宮川さんてTRUMPシリーズ出るたびにかわいいおじさん化してくよね。マリーゴールドのときって悪役みたいなやつだったのにw
今日のあーいしてるんだあー↗↗↗は配信のときより高かった

ウィンターの曲のときのキャンディの動きもなかなかおもろい

ソロ→ジョーとデュエットの直後
ジョーにキスされて手足をピクピクさせてるカイ
そのあとノラに顎クイされるカイ
TRUMP名物、床を這い回る男子をやるカイ
めっちゃいそがしい

わたしはあなたのことがーーーーー
あゆ姉の声量すんごい

前半のシオンの表情何考えてるか読めないなー

ノラ様黒いワンピースみたいな衣装は刺繍すくなくてシンプル
他は全部ゴージャス
ノラ様お尻ちっさ…あの下半身で平野綾ちゃんリフトしてクルクルするのはどうなってんのや

愛は毒だの曲の振り付けってリリウムやん!?
歌詞だけじゃなくて振り付けもか。
みなさんの声の圧がすげぇぇ

カイの歌声配信よりも聞きやすく感じた。

小さな恋だった 配信より心こもってた
配信のときは恥ずかしくなって去った感じやったけど、今日は泣きそうになって逃げたように見えた
  
殺せ殺せのマギーちゃん上手くなってたよね!

ソファーに横たわるノラ様の美しさよ

シオンカイロビンの歌の熱量高かった

地下牢の幼いノラ役のアンサンブルさん違う人かな?

地下牢のオリジナルノラ、話し方が少し大人っぽくなっている
配信のときはもっと子供っぽかた
何歳設定なんだろうな〜

シオンがロビンを咬むときだけ苦しそうにする幻想ノラ


はーーーー
美弥るりかまじで発光している。
汗かかないし、人間じゃないでしょ。妖精でしょ。トイレとか行くの?

泣きまくってる松下優也と泣かない美弥るりか 最高

「君が思っていたのとは違ったかな?」って、配信よりも優しい言い方で少し自信なさげに聞こえた。解釈一致すぎる。
他の人の愛は少しも疑わないのに。

ノラ様衣装だけじゃなくてメイクも変わってるね
赤い衣装のとき赤いアイシャドウだったしその前もちょこちょこ変わってたのかも?

マギーちゃん側転できるのか!


急遽はいったアンサンブルさん本当にお疲れ様です。良かったです。大変だったろうなぁ

大阪でも幕が上がって良かったし、チケット譲って頂けて良かった。感謝。
明日も無事に公演できますよう祈ってます。
ふせったー(2022/2/6)より転記
 
 

おまけの考察?

ヴェラキッカ 時系列考察してみたりとか。 長い 
ふせったーに飛びます

 
 

 

「黑世界 日和の章」感想


shared TRUMPシリーズ  音楽朗読劇『黒世界 ~リリーの永遠記憶探訪記、或いは、終わりなき繭期にまつわる寥々たる考察について~』


☀【日和の章】☀

 

ネタバレ!!

 

 

 

 

 


①家族ごっこ[作・末満健一]

またもやジェネリック紫蘭と竜胆が!なんでソフィもリリーも、紫蘭と竜胆の幻想こんななの?
本物の紫蘭と竜胆はこんなじゃないでしょーがw
リリーはリリウムのクランを終わらせたことをここまで後悔していたんだ。
雨下ではそんなに感じなかったので、少し意外だった。
…雨降る森のクランを終わらせたこと、ソフィには悪いと思ってないと思う。でも仲間の皆を操って自死させたことは後悔してるんだな…
誰がなんと言おうと5さいの朴しゃん。最初笑かしてくるわーと思ったのに、最後あんな泣くとは思わんかった。5歳、10歳、30歳、130歳。声優朴璐美の有効活用過ぎる。最高。
ラッカと遠い親戚のお兄ちゃんノクの淡い恋。
エルマーパパが血盟議会やめちゃった経緯はほんとにただの権力争いなのかな。
ママとパパが結婚すればいいのにっていうラッカちゃん、まじエリカでした。うっ。

雨下の時から気になってた舞台セットの一部、マネキンがこういう風に使われるのか。
血塗られたリリー。ライティングもすげー。

OP

 


②青い薔薇の教会[作・葛木英]

これ好きです。
三好さんがめっっちゃ良かった。完全に三好さんの役だったよ。キャス変前が想像できない。
華奢な三好さんがあの衣装着た時のシルエットが!すごいセクシーじゃない?
三好さん、肌見せないほうがエロいですよね(という話を刀ステも見てる友人とした。わかる~)
贖罪と許しの話。
大事な妹(ルイーザ)を殺された者と殺した者。神父と吸血種モスカータ。
三好さんの涙。もう朗読劇を超えてたなあ。
君を許すことを諦めたくない。生きてください。いつか許されるために。
罰を受けたい吸血種の想いは、リリーの後悔にも通じる。
三好さんが演じたシャドのその後のことも考えてしまった。

 


③静かな村の賑やかなふたり[作・岩井勇気

え、これで終わり?!www
めっちゃ楽しかったです。
後ろのリリーも楽しそうだったwリリーってホントはこんな子なのかなww
会話のテンポいいなあ。チェリーの突っ込みのテンポいいよなあ。
上原さんの声量ほんとにすごい。歌声の無駄遣いwww

 


④血と記憶[作・末満健一]

ラッカとの再会。20年後。
日和の章は、ある意味ラッカの生涯のお話で主人公でしたね。
リリーに「あなたはひとりじゃない」って言ってくれた人。
マリゴの我守護だし姉妹喧嘩の歌も思い出すしでもう。
イニシアチブで記憶を消しちゃうのがしんどすぎた。
鞘師の関節どうなってるん!?すげ
そうやってずっと永遠の孤独の中で泣いてろ
ファルスに言ったセリフがブーメラン。

 


⑤二本の鎖[作・来楽零

相互のイニシアチブってシリーズ初かな。
フィロとアントニー。二人の純愛がとても美しくて泣いた。
イニシアチブで愛してくれと命じて、後悔するキャラはいままでもいたけど
こんなハートウォーミングな話はなかったよね・・・
駆け落ちして幸せになる話って少ないけど、きっとこの二人はハッピーエンド。
中山さんはいまだにバンリのイメージ強いから全然違う役でびっくり。

 


百年の孤独[作・末満健一]

ラッカ130歳。ヴァンプとしても長生き。
朴さんほんとすごい。声の変化。圧倒された。
窓辺に立つヴァンプ。
なんか…とてもポーの一族だわ
死の直前に記憶を返しにくるママ。そして思い出のなかでは5歳に戻るラッカ。
すきなんですロリババア。すえみつさんいいご趣味してますねほんとすき。

しばらく一緒に過ごしただけの人からこんなに慕われるリリー
ソフィが人間の村に降りた時とはまっったく違う。
ソフィさんあんたやっぱ最低だよ…って改めて思ってしまった。
なぜリリーは正気を保ち続けれるのだろう。メンタルつよつよである。
こういう出会いがリリーを強くしているのかもしれない。

ノクお兄消えてなかった!100年リリーの中におったんかー
シュカといい、100年寄り添ってくれる人がいるのは幸せなこと。
血の中に別人を宿すことができるのな、新情報

そして上原さんの少女純潔うううう
成人男性がリリウム歌うの、これはこれで本当に良いものだ
繭期夜会のとんちゃんもよかったし

ついに星に手を伸ばすリリーさん

つっこみ。
リリーのイニシアチブはソフィが握ってる?
リリウムの最後でヒエラルキー逆転してなかったっけ?
それに不死になったのは薬を飲み続けたせいであって、イニシアチブじゃない。
リリーはソフィがダンピールとか知らんから、そう思っててもしょうがないか。
あと、中山さんいるのにクラウスでないんかーい。ちょっと期待しちゃってた。

日和のほうが感想長くなった。
雨下より日和のほうがリリーの内面が描かれてた気がする。

鞘師の演技と歌を久しぶりに見れたしあわせ。
ほかの演者さんもすごかったです。

ふせったー(2022/9/27)より転記

 

 

「黑世界 雨下の章」感想


shared TRUMPシリーズ  音楽朗読劇『黒世界 ~リリーの永遠記憶探訪記、或いは、終わりなき繭期にまつわる寥々たる考察について~』


☂【雨下の章】☂

 

ネタバレ!!

 

 

 

 


イデアの闖入者[作・末満健一]

リリーの両親の思い出いい両親じゃん…
お花の女の子たちの歌ああああ
リリウムのラスト再現ああああ
えっちゃん先生の役どころ、納得した! だから100年後も200年後も同じ役ででるのね。
そして今までのシリーズの歌唱を担当してた意味も深くなった。
「さながら私はあんたの〇〇〇」←これなんだ?
幻覚をチェリーて呼ぶ・・・「あんたってほんとーにヴァカね!」超似てる
イマジナリーフレンド。
リコリスみたいなやつですね。えっちゃん先生は誰とも会話通じてないもんな。
(なんでソフィにはウルの幻覚現れてくれなかったんだろ・・・・・)
シュカ松岡さん最初ゲルハルトの血縁かと思った。
松岡充だから鞘師を「眠り姫」呼びするの許されるきがするw

 


②ついでいくもの、こえていくこと[作・宮沢龍生]

めっちゃいい話! TRUMPシリーズにこういうのありなのか?w
冒頭ソフィとお揃いみたいなハットとケープじゃん…
鞘師のばたんきゅーかわいすぎてしぬぬ
親方宮川さんの演技がめっちゃ好きです。というか宮川さんのふり幅すごいな。馬車だと全然違う役だし。また、吸血種に家族を殺されたおじさんだけど、ベンジャミンとも違う
作業してる時の楽曲、ケリトン出版社並みに楽しい。
しょーたろーの歌声がまっすぐですきです
5年間、リリーはどんな風に過ごしたんだろうね、吸血種だとバレずに暮らせるものなのか

 


③求めろ捧げろ待っていろ[作・中屋敷法仁]

我々は何を見せられているんだ…!?
いけぴ!!!!!なにそのキレキレな動き。きもかっこいいww胸元めっちゃあいとるw
中尾エミさん「私たちを救って」って言うからなんで「たち」?って思ってたら、そーゆーオチw
めっちゃハイテンションでテンポいいから騙されたけど、確かに、雨下の中では死体大量発生で凄惨な話w

 


④少女を映す鏡[作・末満健一]

これ一番好きな話。泣きました。
ねえわたし。なあにわたし。
恋に恋するロリババア。アイダ
ついさっきヤバい寡婦を演じた方に、今度は少女を演じさせるなんて。…最高か。
鏡に閉じ込められる永遠の少女
あと、少女に恋する、心の形が見える繭期の少年。←この大久保しょーたろめっちゃオズ!BGMも

 


⑤馬車の日[作・降田天]

ミステリー!むっちゃTRUMPシリーズらしい話だった。
親の呪縛。記憶のリセット。ループする時間。
ヘーゼルがある意味ファルスだった。これですっかりもとどおり~
樹里咲穂さんの狂気すごかった。
タイをきれいに結んでおく、それは息子のエゴなのでは。
なぜかそれに付き合うリリー。あいつになりたくないからこそ、この狂った二人と過ごそうとおもったのかな。
ヘーゼルになりきりリリーほぼ赤ちゃんw
自分の髪まで表現の一部にする鞘師は健在だった。やっぱすごい。

 


⑥枯れゆくウル[作・末満健一]


ブラド機関に実験台にされるリリー!!!まじかい!
そしてスノウフレークを見て泣くリリー。
ああ、リリーがスノウドロップに会う日を見たい。
ファルスやクラウスとはなんか違ってリリーの死はいつかは来る、みたいな描かれ方ですよね。
シュカ・・・100年ストーカーするビジュアル系おじさんだった。
そしてお薬ウルまだあったんかい! 薬のウルは希望おおお

 


なんか…すごかった。末満さん以外の脚本やだなって思ってたけど、そんなことなかった。
おもしろかったーーー!
それにしてもリリーさん監禁されやすい。

ふせったー(2020/9/26)より転記

「COCOON 星ひとつ」感想


TRUMPシリーズ10周年記念作品 COCOON 星ひとつ

繭星。感想。※こっちもすげえ長いです。

ネタバレ!!

 

 

 

 


始まったらほぼTRUMP再演なことに驚いた。
DVD観ました。最後方の席で観劇したからDVDはやっぱり表情よく見えて良い! オペラグラスはソフィ中心に覗いてたから色々見逃してました。初めて見た気分です。やっぱり最後泣いてしまう。劇場で見たときはラスト号泣してしまったから(前方の人ごめんなさい)途中の記憶がふっとんでいた。

繭星の情報は出演者以外知らずに行ったので、始まったらほぼTRUMP再演なことに驚いた。でもウル=ダンピールも、アレン=猫も分かった状態で、ちょっとずつシーンやセリフが追加されてる。目の前でどんどん進んで行く時間+新情報に脳内処理が追い付かないし、ラストは分かり切ってるだけに進まないで!って願っていた。それよりまず冒頭、グランギニョルラストそのままの赤子を抱くダリを目にしたときにもう泣きそうになったし、美しさで目が眩んだ。

 


ダリちゃん

前もって諸々分かっていたのに、何ひとつ防げてない。「もう誰も失いたくない」って言ってるのに。ダリの叫び声が苦しい。キャスパレのダリのパート、グランギニョルのキャスパレ再現ですよね、過去を見ているダリちゃん…。それに、ラファエロがファイヤーされるシーンもグランギニョルのキャスパレ曲が流れる。チャプタータイトルは「悲劇の回旋」。ダリ視点ですね…。う…つらい…
でもクラウスにひざまずくしかないダリを見たら、TRUMPには特級貴族だろうが何だろうが手出しできないというのを突き付けられます。それはしょうがないとしても…なぜせめてラファエロに愛してるって言わなかったかなぁ。「俺を殴れ」じゃないよ、もう。不器用過ぎなんだよ。フリーダ様にも言わなかったもんね、フリーダ様はそれでも「私も、愛してるわ」って言ったけどさ、子供は言わないと分からないから!
と、ダリちゃんへの不満はこの辺にしておきます。でもダリちゃん大好きなんだよ。
ダリちゃんと椅子人のシーンむっちゃ楽しかった。「ダリちゃ~ん」コールできて嬉しかった。染様お戯れタイム♪

 

 

ウル

悩めるウル。宮崎さん、エミールとまったく違ってすごい。
ダンピールだということを隠して生きなきゃいけないウルの苦悩。そして死に怯えて生きろというマルコの呪い。ディエゴの苦悩と似てるんですよね。ウルが自分の出生について知らずにいたのだけは良かったのではと思ってしまった。知ってたらもうウルは耐えれないよ。
自分がダンピールだと告白してしまったあとの場面、クランフェスト中もウルはずっと繭期が酷い。なぜその状態で剣術試合を勝ち上がれた?むっちゃ強いね。

ウルの周りの陰影たちはウルと距離が近いし密集している。地下書庫での、陰影さんたちに本を積み上げられるシーンとか面白いけど、それだけに彼の繭期の深さを思い知らされる。ソフィが側にくると、陰影たちは離れて行ったり少なくなったりする。だからウルはソフィの側が居心地良かったのかも。ソフィには陰影見えてる? ソフィの繭期は軽そう。ソフィは繭期発言もしないし、感情もフラット。ウルが、ダンピールである自分と仲良くしようとするから戸惑ってるけど、それ以外の感情の揺れはない。ソフィのヴァンプの血ってだいぶ薄まっているんだよね。そもそもソフィは本当に繭期になっていたんだろうか(養護院はダミアンコピーが牛耳ってたので)と疑ってしまった。

それにしても、繭星のソフィウルは楽しそうだな! ウルとソフィが笑顔で剣の稽古したりモブ生徒たちと一緒のシーンで2人でなにやら話してるの、ほんとに可愛くて。ウルの「ソフィ大好き」をいっぱい感じられた。ソフィもウルに「吸血種に上も下もない」って言われたら一瞬ふにゃっとしちゃうんですよ。なにあれ可愛い。ソフィのビジュアルもいままでになく可愛いんですよー。おかっぱ!先っちょはねてるのもかわいい。ソフィは、体調よくないウルのこととっても心配する。ソフィをくんくんする変態教師をウルが睨んで、ソフィをそっと自分の後ろにやるとこも好き。基本的にスキンシップが多め。今までのソフィウルはこんなに仲良しじゃなかった気がする。
ソフィ「今は忙しい…」って言ったのに結局地下書庫に一緒にいるとこも好き。ツンデレか。

 

 

ラファエロ

荒木さんのラファエロ、本当にいいな。DVDで表情見てさらに好きになりました。TRUMPのラファエロってポーカーフェイスといいますか、あまり表情が表にでないキャラだと思っていたのですが、星ラファエロはお父様に「期待してる」って言われたらちょっと嬉しそうだし、厳しいことを言われたら傷ついた顔をするし、ウルに「兄さんの顔見たくない」って言われたらしょうがないなって顔だし、「もっと生きたい」って言うウルを引っ張っていくときは痛ましそうな顔をするし、「兄さんはがんじがらめ」って言われたら悲しそうな顔をするし、すぐ顔に出る。アンジェリコに対しては無の表情(悲しい…)。

劇場で観たときは、表情は見えなかったので動きなどは今までみたTRUMPのラファエロで、「月の翳り」とは全然違ってて急に大人になって(14歳→17歳)、違う役みたいだと思ったんですが。表情が見えるとこれは「繭月を経たラファエロ像」だなぁと思った。荒木さんの繊細なお芝居。

「我は守護者なり」も抑えめのトーンで言う。自分に言い聞かせるように。星ラファエロはデリコ家の名誉のために動いているというより、家族のことを思っているように感じた。表面的にはデリコ家のために動いているのと同じなんですけど、ニュアンスがちょっと違う。
何回でも見たいラファエロだなぁと思います。

それとラファエロの殺陣がむちゃくちゃかっこいい。月では殴る蹴るメインだったから、ひゃーかっこいい!ってなりました。剣さばきが鋭くて、ばっさばっさと力みなく倒していく。高潔なる貴公子でした。
ウルの殺陣もかっこよかったです。むっちゃ飛ぶ。君は本当に体が弱かったのか。
ソフィの殺陣は、足さばきがなめらかで体柔らかいんだなーと。衣装も一緒にくるっくるする。きれい。

 

 

アンジェリコ

アンジェリコのお友達事件からクランフェストの間ってどれくらいなんだろう。「あんなことしたのにお咎めなしだってよ」という噂話パートが挿入されていたので、今まで考えもしなかったことが気になったのですが、ウルがダンピールだとバレてるはずなのに生徒に広まってないよね? アンジェリコが咬んだ生徒全員が聞いてたのに。大人の貴族も誰も知らない風。ちょっと気になった。それにしても、偉大なお父様に多額の賠償金を払わせることになってしまったアンジェリコのメンタルはボロボロになっていそうですね…

ディエゴ=ダンピールを知っているのは、星ではアンジェリコとジョルモロだけ? アンジェリコが「ダンピールに負けるラファエロ」にこだわるのは、繭月の事件が尾を引いてるんだろうか。
アンジェリコの手袋が左右違うデザインなの、確認しました。ジョルモロ!!

チャプタータイトル「マルコの血脈」重すぎ…。アンジェリコがウルを後ろから刺したシーン。TRUMPシリーズ、登場人物たちは知らなくて、視聴者だけが知ってる情報が多いのがややこしいんですがこれは最たる物。

 

 

クラウス

クラウスとアレンのシーン、Eternal Dance が流れるのエモい。星だけでクラウスの苦悩を読み取るのはなかなか難しいかな。全体的に初見さん向けではない。

クラウスは「いい匂いがしますねぇ」とか言ってる時から、アレンの血族だと分かっていて、最初から永遠の命を与えるつもりだったのか~。ダリちゃん打つ手がない。というか「おまえがソフィ・アンダーソンをどうしようとかまわん」って言ってるね。息子の同級生という以外に接点ないからダリにはどうでもいいよな…。犠牲でも何でもいいわけかー。(ソフィかわいそす…)ダリがウルにソフィと付き合うなって言ったのも、クラウスとソフィの間に起こるなんらかの事件に巻き込まれないようにっていう気持ちがあったんか。でも言い方!! 前から思ってたんだけど、ウルとソフィを引き離そうとするとき「穢らわしいダンピール」って言うの、ウルには逆効果でしかないよね? ウルは自分のこと言われてるような気分になるじゃん。父兄デリカシーがない。

 

 

萬里

萬里が「志願してやってきたハンター」という新事実。繭のDVDが来る前に再演SPECTERのDVDを視聴したので、キャスパレの萬里の周りにいる仮面と衣装にぞくっとした。ネブラ村の過去を背負って、萬里はクランに来たんだな。14年後のノームおじさんのはずなんだけど、いい意味で14年後とは思えない、ちょっと前までネブラ村にいました感がある。「姉さんに似ている」そうだよねぇ、重ねちゃうよね。「世話の焼けるクソガキ」発言も。先代萬里さんのセリフを継承しちゃうの100点です。そして、ウルに謎のマウントを取る(任務中に私情はいかんよ萬里さん)。100年前の事件のことはすぐしゃべるのに、自分が名付け親なんだよとか姉さんはソフィを愛してたよとか重要なことは喋らないで逝ってしまったなと思った。

萬里もすごく殺陣がかっこいいです。ソフィをむっちゃ守ってくれる。そして顔がいい。ヒーローだ! ソフィの手を引っ張ってぐるんって回すとこ最高。
ソフィがウルに「君は…友達だ」と言ったあと、そこの萬里の表情が良い。

 

 

ラスト

ラストの追加シーンが怒涛の号泣ポイントでした。
ウル視点のTRUMPだから、ダリがウルの遺体を確認するシーンで終わるんです。このシーンにその音楽流します? 愛という名の呪い。泣くやん…。
レイン中級議員が「ウル様のお体には焼けた跡がありませんでした。誰かが覆いかぶさっていたように」って。泣くやん…。
ダリがソフィを全肯定してくれる。泣くやん…。
ダリが「ウルはよく頑張った。おまえの死は希望なんだ」って言ってくれる。泣くやん…。
最初も最後も、ダリの腕の中にいるウル。舞う赤い花びら。ウルの横顔が美しい。泣くやん…。

そっか、ダリは唯一ソフィの理解者だったのか…。ブラド機関はソフィもクラウスも捜索しただろうな、でも見つからなかったんやろな。ソフィはダリの思いなんて全然しらないんだろな。というか、ダリちゃんはやっぱり何もかも言うのが遅いのでは。生きてるウルに「お前は希望だ」って言葉を言ってほしかったのに。死んだ後に言っても残された者の感傷でしかない。でも泣いちゃう…。

 


カーテンコール。

私が見たのは大千秋楽だったんですけど(特典に収録)、何度目かのカテコでソフィウルが手をつないで出てくる。ウルがニコニコしてる。帰りも手をつないではけていく。泣くやん…。
このとき、三津谷ソフィの隣にいるウルはいつも違うウルだな。これからソフィの長い長い旅が始まるんだなって思ってまた泣いた。三津谷ソフィと宮崎ウル、むちゃくちゃ親友だった。見れてよかった。素敵なソフィウルでした。

fusetter(2019/12/12)より転記

 

「COCOON 月の翳り」感想


TRUMPシリーズ10周年記念作品 COCOON 月の翳り

繭月 感想。

※むっちゃ長くて深刻な繭期です。

ネタバレ!!

 

 

 

 

DVD視聴しました。

前半と後半の人間関係の変化だけみれば、シリーズ1番のしんどさ。

やっぱり1回観ただけでは、ストーリー追うの精一杯で、キャラの感情やらなんやら分かってなかったと思いました。ラファエロ、アンジェリコ、ディエゴ、ドナテルロ、それぞれの感情の揺れ動きが克明に描かれていて繭期(思春期)の少年たちのほとばしる激情がすごい。アクションもほとんど拳と拳のぶつかり合い。この熱量なのに全体の流れに矛盾がなくて、すごい脚本だなって思う。読み込めば読み込むほど、じわじわとしんどさが増していく。前半と後半の人間関係の変化だけみれば、シリーズ1番のしんどさ。(誰も死ななかったから逆に人間関係がしんどいというのもある)

 

ラファエロとアンジェリコの容姿が、グランギニョル踏襲100点満点なんですよ。ラファエロの髪色は母だし、髪型は父で。アンジェリコの髪型や手袋にお父様リスペクトを感じる。でも金髪ではない…それはそう。父母黒髪だから。母が黒髪パーマだったから母譲りだよ。でも立ち振る舞いとか横顔とか、なぜかゲルハルトに似てるんだよね。血は繋がってないのに。

 

 

ラファエロ

ラファエロはぽわぽわしてますよね。まだTRUMP時の人格形成がなされてない感じ。色んなものに心を動かされるし、ディエゴ先輩にも影響される。ラファエロがウル(エミール)を見たときにふわっとした笑顔になるのがかわいい。でも「弟のために生きてるわけじゃない」って言っちゃう。ダリのいいつけが何度もラファエロの脳内で流れるんですが、神妙な顔で聞いてる時もあれば苦悩してるときもあって感情が忙しい。最初から繭期強め。そんな状態なのにアンジェリコに「君のことなら何だって分かる」とか言われて、俺の何が分かるの? ってそりゃーなるわ。抱きしめてあげたくなりました。ダリちゃんラファエロを抱きしめてあげて…。逆にアンジェリコはブレないんですよね。ディエゴ先輩の言葉にも惑わされない。ラファエロにしか動揺しない(それもそれで危険)。

 

あのとき、ラファエロコクーンを飲まされてなければ2人の関係がここまでこじれることはなかったのかなって考えてしまう。だってさ、親友と家族どっちが大事かって、どっちも大事でいいじゃん…。

 

普段舞台観ないんでこの作品で荒木さんを初めて知ったんですけど、プロフィール見てびっくりしました。年齢?! 舞台の上では10代にしか見えませんでした。普段のお写真も拝見しましたがそれでも大学生くらいにしか見えん。お若い!!

 

 

エミール

すごく優しくてすごく良い子でした。

でも初見時に、宮崎さんの真顔が大変お綺麗で…しかも若干虚無で、こいつなんかあるのでは? って思っちゃったよね。話し方がアレン(NU版R)ぽいし、服も一人だけアシンメトリーだし。でもただのミスリードだった。カテコのお辞儀が道化師のポーズのようで謎めいていて、色々「あえて」だったんかなと思った(妄想)。

「希望しかない」と言うエミールが、希望という名前を持つウルに見えちゃうのどういう因果なのか。「ウルでいいよ」優しい。ラファエロの笑顔を引き出してくれてありがとうエミール。

エミールのときと、記憶の中のウルとして出てくるとき服が違う。

口癖の「お友達」は星アンジェリコにうつってしまったのだろうか…。

陰影さんたちと戯れてんのかわいい。

ジュリオとエミールは一生お友達でいてくれ。

 

 

ジュリオ

彼は出てきた瞬間に目を引いた! 何ですかあの長い袖ひらひら!黒髪ロングヘアー!かわいい!喋りだしたら一人称「僕ちゃん」ですよ!かわいい!ツンデレ?かわいい!涅槃像やってくれた!かわいい!ディエゴといちゃいちゃしてんのも可愛かった。いろいろキャラ設定盛り過ぎでは。

でも普通に良い子だったね。「僕ちゃんはそっちには行けない」っていうとこ、寂しさと同時に地に足ついた子なんだなって思った。

状況説明はいつもジュリオの役目。

シリーズ初、越繭(えっけん)していく様子が描かれていた(袖がない(泣)。生きててくれて良かった。良い大人になって欲しい。

田中亨君のスペクタから繭への転身がすごいんですよ。

 

 

ジョルモロ

「特級貴族だからってえらそうにしてるんじゃねーよオラオラ」みたいな感じで出てきたから、えっ!?ってなりました。(オズと執事が転生してきた~!わ~!)イニシアチブ使ってないのに、アンジェリコの威厳に屈するしかないジョルモロ。短編小説良かった。

 

ティーチャーの中に片腕がないおじいちゃん先生いて気になる。意味深。

アンゼルムめいちょうって誰?

 

 

アンジェリコ

ラストの花びらの量がやっばかったですね。あれは心が流した血の量でしょうか。しんど。アンジェリコは、一番一人ぼっちだった。誰がアンジェリコのことを愛してくれるんだろう。ガーベラよりも可哀そうじゃん。

虐待とかされてないんだなと一瞬ほっとしたけども、父上に声をかけてもらった記憶もないですって!? 無関心と虐待はどっちがましなのか? 

「僕は父さんに愛されたかった。答えは単純で僕も君も愛されたかっただけなんだ」ってラファエロに言ったセリフ。切ない。ここだけ「父さん」呼びなのもつらい。

自分で自分の孤独をよく分かっている子だと思った。悪い子じゃない。むしろ良い子なんだよ。14歳までわりとまっとうに育ったのは使用人とか家庭教師とか、まともな大人が側にいてくれたのかな。でも使用人は使用人だしな。家督を継ぐ=父上に認められる、と思って頑張ってるんですよね。

ウルの幻覚は「都合の良い幻覚だ」と分かってる。ラファエロよりも自分のことを客観的に見てる気がする。ただラファエロに対してだけ重すぎる。血は繋がっていないのになんでこんなに父上に似ちゃったかな。

小さいときにデリコ家に通ってたのが唯一の楽しい子どもの頃の思い出なのかもしれない。(←デリコズナーサリーのことなん?

 

アンジェリコ家督を継ぐという自分の宿命は微塵も疑っていない。フラ家の誇りがアイデンティティ(というギニョル視聴済勢にしか分からない皮肉)。

ラファエロは家を継ぐのも嫌だし、弟を守るために強くなれと言われるのも嫌。

このすれ違いのせいで、アンジェリコラファエロの地雷をバンバン踏んじゃう。そしてラファエロはディエゴに憧れちゃう。弟がいなかったらどうだったんやろ。家督を継がない弟が目の前にいたからこそ、宿命に抗いたくなっちゃったのか。ダリちゃんの血筋だからどっちにしても「なにがデリコだ!」っていうようになったかもしんないけど。あと、ラファエロはお母様に愛された記憶が少しはあるし、お父様の愛をまったく受けてないわけでもない。このあたりの違いもあるんだろうか。

アンジェリコかウル(ウルじゃないけど)どっちか選べと、ディエゴに言われたときに、ラファエロは弟を守りたいからウルを選ぶわけですよね。お父様のいいつけだからとかデリコ家の家名を守るためとかじゃなく、ただ弟が大事だから。

 

でもさ、アンジェリコラファエロもちゃんと親友だったよね? クランにやってきて最初の1~2か月、2人はずっと一緒にいて楽しかっただろうし。ファラエロの部屋にふらっとやってきたアンジェリコとの仲の良さとか、医務室でラファエロを心配してるアンジェリコとか、あれは嘘なんかじゃなかった。”君僕”は重かったけど。「気持ち悪いな」って返せるくらいの距離感だったじゃないですか。(このへんだけ延々見てたい。時よ止まれ)

アンジェリコがヤバイって聞いてちゃんと駆けつけてるし、最後の最後にアンジェリコがディエゴに刺されそうになったときはかばおうとしてるし。

ディエゴが二択にしたせいなんですよ…

 

けど、「煩わしいウルから解放されて良かったな」で、最後の地雷はアンジェリコが自分で踏み抜きにきてるから、やっぱりアンジェリコおまえー!ってなる。

 

「高貴なる五家」とかいうワードでてきて「F4かよ」とツッこんだ。

 

 

ディエゴ

上流階級のお坊ちゃんで、成績優秀で、顔も良くて、皆の人気者で、ケンカも強くて、弱きを助け強きを挫くっって、どこのマンガの主人公かよって感じ。最初の喧嘩の加勢にくるとこもちろんカッコいいんですが、ラファエロを屋上に引っ張っていくシーンが少女漫画だった(男2女1の恋愛ものにありそう)。

 

初見の感想に「一番の被害者。まさかのダンピール。ドナテルロから標的にされる。でもそのシーンすごいセクシーで好き」とか私書いているんですけど、再度見ると、ドナテルロにロックオンされるより先に、ラファエロにロックオンしてますよね? ラファエロとアンジェリコの仲を引き裂こうとしたのは、嫉妬なんだろうか…? 「これが本当の俺なんだよ!ラファエロ~」って言ってましたし。ディエゴにとってラファエロはどういう存在だったんだろ。アンジェリコラファエロだよね。

 

医務室にやってきたのも自分からだったし、薬ももっとくれって言ってるし、自分から堕ちていってしまうディエゴ。ディエゴはずっと嘘の檻の中にいた(これ無自覚だけどアンジェリコもそうなんだよね。そして星のウルも)。

医務室のディエゴ、繭期を抑えられなくてふわふわ動いてるの(鵺ですか?)に、「俺たちが飲んでるのは繭期を抑制する薬なんかじゃないだろ」っていきなりトーン変わるところが良い。コクーンを飲み始めてもディエゴはまだ理性が残っていそうなところが逆につらい。ドナテルロに「グスタフ。僕は君になりたかったんだ」って言われて「あんたイカレてるな。俺はグスタフじゃない」って応えるんですよ。まともか。しかも軽く抱きしめ返してあげる。なんなんだこの二人。てか繭期大好きおじさん、少年に"君僕"するんじゃない! やっぱりディエゴは被害者ですかね? コクーンがなければまともでいられた…? その前からもう破滅フラグ立ってた? どうだろうか。

 

ジョルモロには短剣は鞘に戻して拳で殴りかかり、アンジェリコにだけ剣を向ける。剣持っててもエミールとジュリオには使わないようにしてるし(結局うっかり刺しちゃったけど)、やっぱり理性残ってるよな。このへんの碓井さんの絶妙な演技、初見では気づけない。

 

ディエゴが過去の自分を暴露したのってアンジェリコだけ(ジョルモロもいるけど)なんですよ。ラファエロじゃなく。

アンジェリコにはダンピールであることを告白し、ラファエロには無理やりコクーンを飲ませる。これを逆にしなかったところ、的確すぎますね。ラファエロに暴露しても逆に同情されそうだし、アンジェリココクーンじゃないんよね。

 

ディエゴが養護院を抜け出したのは何歳の時だったんだろう。6歳差だから、もしソフィが5歳だったらディエゴ11歳とかだし、繭期になるまでそんなに間がない。グラント家にいたのは3,4年とかなのかなぁ? 「父さんは俺を愛してくれた」と言ってるし、きっとダンピールの子供だったら経験できない夢のような生活だっただろうな。現在クランで成績優秀で人気者なことを考えると、この間に貴族としての礼儀を身に着けて、勉強もして努力して、それさえもしあわせだったかもしれない。「父さん」の声を聞いてるディエゴ笑顔だったし。このままグラント家の後継ぎとして生きていけると考えてた時期がきっとあった。でも、全部嘘だから。クランに送られてしばらくしてからかな。そんなことは無理だって思うようになっていったんだろう。

自業自得だけど、最初は生きるための手段だったじゃん。可哀そう…。

だから、まぎれもなく特級貴族のラファエロとアンジェリコに嫉妬したし、悩みや苦しみを抱えながらも逃げずに生きているのを見て羨ましいと思ったんだろうな。

 

ジュリオとエミールと一緒にいるのはどうだったんだろう…。

ジュリオとエミールに暴露できてたら全然変わっていただろうな。言えなかったからこうなってんですけど…。驚きはしただろうけど、3人の友情は変わらなかった気がするんだよな~というのは願望です。

 

ラストの「グラント家にディエゴという息子はいない」もしんどかった。イニシアチブで忘れさせたか。グラント家の財産持って逃げだすとかそういう道もあったのに、ディエゴは悪人にはなり切れなかったんだな。問題を起こした息子をもう息子として思い出してもらいたくなかったのかもしれない。悲しい。

↑ここまでほとんど妄想です。

 

ドナテルロとディエゴのシーン。むちゃくちゃエロスじゃないですか? でもこの2人の結びつきって利益の一致でしかない。ドナテルロは繭期グスタフしか見てないし、ディエゴは薬が欲しいだけ。むなしい。でもこの2人の美×美でした。好きでした。

 

 

ドナテルロ

ビジュアルがまずズルいじゃないですか。CLAMP作品にいそうなアシンメトリーな髪型で、顔が良くて色白で髪も色素薄めで背も高くて。このクラン、クラウスもいるはずなのに、やばいティーチャー居過ぎ。普段まともな大人ですよオーラ出してるだけに、

「僕の知っているグスタフじゃない!」の取り乱し方がとくにヤバかった。

ドナテルロはコクーンをばらまいてジェネリックグスタフを生み出そうとしていたけど、本物の繭期グスタフはコクーンを飲んでないし、同程度の美しい繭期にはそうそう出会えないよ。24年前か。どんなだよ、グスタフの少年時代。

 

繭期大好きおじさんはさ、長く生きすぎて心が壊れちゃった人でもなく、ダミアンコピーでもなく、原初信仰にかぶれた人でもなく、純粋に自分の欲望のために若者たちを利用してる黒幕だったの、ほんとに同情の余地がない。でもビジュアルが美しすぎて、もっと狂っているところを見せて下さい。という気持ちになってしまう。もはや観客が繭期中毒者になってしまうよ。好きです。

 

ティーチャーたちの戦い。三者三葉のお衣装がひらひらするのが最高。ドナテルロの衣装は後ろだけ長いから、階段を降りるときにドレスのトレーンみたいにぞろびく(ほんの少しだけど)あれ良すぎません? あーやっぱりドナテルロのビジュアルずるいな。

 

ドナテルロのラストシ-ン、グスタフに目をつぶされるんですけど、これね、ドナテルロ的にご褒美なんじゃない? お互いに治ることのない傷をつけ合って、しかもおそろですよ…。そんなラストでいいんですか。

 

誰も死なないTRUMPシリーズ、初めて見たな。

 

シリーズだいたい見てる人にとっては、ライネスこんなところで流れるんだ? という感じなのですが末満さんの「あれはアンジェリコの心の中で鳴ってる」というのを聞いてなるほどと納得。前半と後半の人間関係の変化だけみれば、シリーズ1番のしんどさでした。

 

 

演出的なこと。

陰影さんたちが出てきたときに心がざわつきました。ヤバイ!気持ち悪くて好き! 紙とペンを用意してくれたり、繭期の子たちの動きに呼応したり、ただよっているような動きが面白い。

海底のように舞台が青い光で満たされてるシーンも好きです。美しくて息苦しい。

 

繭の月。キャスパレ初見時あそこ誰だかわかんなかったです。珍しく男性ボーカルで印象に残った。シルエットのみで魅せる演出も素敵だ。

 

赤い花びらが鮮血のように舞うのも美しかったです。そして最後の、あの量は、息が止まった。

2人だけの赤い衣装も良い。ここ数か月で刀ステも観たんですけど、この演出見たぞ!ってニヤッとしました(上演は刀ステが先)

 

***

 

読み返したら長文過ぎて自分でひくわ。書いては消してDVD見直して、という作業を延々やってた気がする。深刻な繭期です。

fusetter(2019/12/12)から転記

 

 

 

ミュージカル「マリーゴールド」感想ツイ

 

ネタバレ!!
感想を複数のアカウントに乗っけていたので、自分用まとめです。
あまりこういう使い方は好まれないのは分かってますが、自分用ですので。
自分の初見の叫びを記録しておくことは大事だ!

 

ライビュ見た後の叫び

 

現地観劇後の叫び

 

 

パンフの小説読んだ

 

 

TRUMPシリーズどれから見るのがおすすめ?

もしかしたら今年も #はじめての繭期 があるかもしれない!?

TRUMP初心者さん向けガイドを作ってみました。

 

《TRUMPシリーズとは》

オリジナル連作舞台作品。脚本演出は末満健一さん。ヴァンプ(吸血種)いわゆるヴァンパイアが出てくるお話。

世界観は統一されているし、たまに同じキャラクターもでますが、各作品は一区切りついているので基本的にどれから見ても大丈夫です。

 

このシリーズのヴァンプの特徴は、寿命が人間とほぼ同じであること

昔は永遠の命を持っていたらしく始まりの吸血種「トランプ」はまだ生きているという伝説がある。

また、繭期(まゆき)という人間でいう思春期があり、人間よりももっと情緒不安定で著しく攻撃的になったりする期間があること。繭期の子どもたちは全寮制の寄宿学校に集められて、投薬で症状をコントロールしながら教育を受ける。

相手を咬んでしまうと、咬まれた者は咬んだ者に絶対服従となってしまう。これを「イニシアチブ」と呼ぶ。

人間種とヴァンプのハーフは「ダンピール」と呼ばれどちらからも嫌われている。

この辺を知っていればOK.毎回説明してくれます。

 

#はじめての繭期 とは

シリーズの新作の宣伝として、YOUTUBEですべて無料で流してくれることがありまして、それが「はじめての繭期」です。8夜連続で一気に上映されたりする。大盤振る舞い!(ただしアーカイブはない)。この記事は、全部見るのは大変だけどとりあえずどれか見たい、1個だけ見ても大丈夫かを知りたい、という方に向けて書いてます。

 

 

TRUMPシリーズとりあえず1作見てみる or 最初に見るのにおすすめなのは?

★3つで評価してます。

★★★最初にみるのに確実におすすめ

★★☆最初にみるのにおすすめ

★☆☆単品で見ても大丈夫

☆☆☆最初に見て欲しくないです

 

上演順です

 

【TRUMP】
おすすめ度★★★
truth/reverse両方見るべし★★★
TRUMPシリーズの始まりの作品(初演は2009年だが現在見る方法はない)。同じの2回見なくていいとか言わずに、必ずリバースバージョンを見てくれ。これが演劇の面白さだ。
2013年版をニコ動D-BOYSチャンネルで見るのが1番手軽。月額330円。DVD·BD販売中
2015年版はナッポスでDVD販売中

 

 

 

【LILIUM 少女純潔歌劇】ミュージカル
おすすめ度★★★
いまならU-NEXTで配信中(初月無料)・DVD販売中
モーニング娘。'14とスマイレージ(当時)が出演。制作元が違うため、はじめての繭期では上映されません。が、マリーゴールドや黑世界の前に見たほうがいい。

 

2023年再演予定 TRUMP series 15th ANNIVERSARY ミュージカル『LILIUM -リリウム 新約少女純潔歌劇-』

 

追記

ライブ配信もあるそうです!

 

 

【SPECTER】
おすすめ度★★☆
(TRUMPとLILIUM見てたほうが100%享受できるけど問題はない)
初演・再演ともにDVD·BD販売中
個人的に初めて見るなら再演↓がおすすめ。



 

 

グランギニョル
おすすめ度★★★
動く宗教画を見てくれ。
DVD·BD販売中



 

 

 

マリーゴールド】ミュージカル
1番最初に見る場合おすすめ度★★☆
TRUMPの次に見る場合のおすすめ度☆☆☆
LILIUMを見てからにして!! 察しがいい人は絶対にダメ!*1
でも最初がこれなら大丈夫(ネタバレスルーできると思う)。壮一帆さんを見たい方はこれだ。
DVD·BD販売中



 

 

 

COCOON 月の翳り】
おすすめ度★★☆
人を選ぶが、これが最初も有りだと思う。2.5や特撮俳優さんも多いです。
DVD·BD販売中

 

 

 

 

COCOON 星ひとつ】
おすすめ度☆☆☆
初見にはおすすめしない。上記すべて履修した人向け。10周年記念作品。
DVD·BD販売中

 

 

 

【黑世界 雨下の章】音楽朗読劇
【黑世界 日和の章】
おすすめ度★☆☆
LILIUM見てからにしてほしい。すごくネタバレ。
松岡充オンステージは雨下の最終章です。
朴ろみ姉さんの演技を堪能したい方は日和を見よう。
DVD·BD販売中

 

 

 

【ヴェラキッカ】ミュージカル
おすすめ度★★★
美弥るりかさんが素敵!衣装もいっぱい。
DVD·BD販売中

 

 

基本的にはどこから見ても大丈夫!見た順番があなたの物語になる。好きな役者さんがいるのから見るもよし、ストーリーが気になるのから見るもよしです。(しかし「はじめての繭期」でLILIUMが流れない弊害は大きいですね…ネタバレェ…)

ちなみに、TRUMPシリーズの年表の順に並べると以下のようになります。この順に見るのはあまりおすすめではないので、参考程度に。

ヴェラキッカ
グランギニョル
SPECTER
COCOON月の翳り
TRUMP/COCOON星ひとつ
マリーゴールド
LILIUM
黑世界 雨下→日和

 

※この黒いパッケージのブルーレイのシリーズは、ディスクのみでブックレットや映像特典はついてません。購入の際はご留意下さいませ~。

 

それでは、みなさま、良い繭期を!!

*1:ここは複雑なので、もう少し詳しく理由を言いますね。マリーゴールドは、LILIUMの回想部分とLILIUMの本編の間の話なんです。LILIUMのスピンオフのような位置づけなので、LILIUMを見ていること前提です。また、TRUMPとLILIUMは繋がりの深い物語なので、TRUMPからのマリーゴールドだと、LILIUMの内容を察してしまう。推理小説の最後だけ見てしまったような感じです。もったいないんです!だからLILIUMを先に見てーー!